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座席の等級

高速鉄道(昼行)の座席等級

商務座

最も料金が高く、日本のグランクラスに相当するのが商務座(ビジネスクラス)です。一部の列車にのみ連結されています。連結されている列車はCR400AFまたはCR400BF系列などで運転される「復興号」列車が中心。鉄路12306アプリでは「復興号」の表示がある列車に連結されています。同じ商務座でも写真のような横2列配列の飛行機のファーストクラスのような座席と、日本のグランクラスと同じような横3列の車両があります。この2つのタイプのどちらで運転されるか見極めるのは簡単で、鉄路12306アプリから見れば一発で分かりますが、詳しくは後述します。写真は新しいスマート復興号で、鉄道車両としては破格の豪華設備となっています。座席のリクライニングは電動で、フルフラットにすることも可能です。料金はやはり一等座と比較してもかなり高く、区間にもよりますが二等座のおよそ4倍、一等座のおよそ2倍近い料金設定になっています。例えば北京から上海の場合、二等は662元、一等は1060元なのに対し、商務座は2318元となっています。それでも中国には裕福な人が多いので、特に長距離列車は商務座から先に満席になることが多いようです。

商務座には充電設備としてワイヤレス充電器、USBソケット×2、それとは別にコンセントを完備。1席に1つ専用の個人用モニターまであります。このモニターでは飛行機のモニターなどと同様にエンターテイメントメニューなどもありました。また、列車を紹介するビデオなどもありました。また、中国語の新聞、さらにおつまみがいくつか入った袋とミネラルウォーターが貰えます。さらに、大きな駅では商務座の乗客専用の待合室が完備されており、多くの人が集まり座るところを探すのが大変な通常の待合室とは違う場所で乗車まで過ごせます。もちろん通常の待合室に行っても問題はありません。それから列車によってはパーサーが乗車しており、ドリンクなどのサービスが行われることもあるようです。

こちらはスタッガード型の商務座座席です。CR400BF-Z/S(Sは一部のみ)に搭載されています。通路側に仕切りがあり、ここを閉めると半個室のような状態になります。もちろんフルフラットにもなります。飛行機のファーストクラスやビジネスクラスに近いです。このタイプが個人的には一番好きです。

こちらが一般的な開放型の商務座で、CR380A系列、CR380B系列、CR400AF/BF系列、CR400AF/BF-Z/S(一部)に搭載されています。写真はCR400AFです。一見すると上のスタッガード等に劣るように見えますが、スタッガード型は6席あるのに対しこちらは5席なのでこちらの方が一人当たりのスペースは広いです。ただやはりスペースの使い方が良くないように思えます。このタイプの商務座でもフルリクライニングが可能です。

商務座のサービス

商務座の乗客は通常の待合室とは隔離された商務座待合室を利用することができます。商務座待合室は飲み物とお菓子、おつまみなどが無料で提供されています。外国人の場合受付でパスポートを提示すれば入ることができます。受付の際に番号札が手渡されます。乗車時間になると専属の係員が呼びに来てくれ、ホームまで案内してくれます。中国の駅では改札が始まると改札口が非常に混雑しますが、商務座の乗客はこの改札口を通ることなくホームに入ることができるようになっています。パーサーが乗車している列車では列車から降りるときにもパーサーが改札口まで案内してくれるサービスもあります。

長距離を走る列車(複数の鉄道局にまたがる列車番号がGの列車)の商務座の乗客は食事も無料です。食事が提供される時間帯は昼食が11時半~13時、夕食が17時半から19時の間で、少しでもこの時間に走行している列車は食事のサービスを受けることができると思われます。食事は食堂車でも販売しているレンチン弁当とカップスープで、45元~55元程度の食事です。ご飯とお肉はとても美味しかったのですが、野菜が激辛で食べるのが厳しかったです。種類はいくつかあるようで、乗車時にどれが良いか聞きに来ました。これ以外にもお茶やジュースなど飲み物が飲み放題で、多分アルコール類もあるようです。これ以外に一等座と同じく水とおつまみの入った袋が全員に配布されます。

优选一等座(プレミア一等)

連結されている列車が少ない等級で、上海~北京間の一部列車や、瀋陽に所属するCRH5Gの一部にしかない等級です。商務座と一等座の中間にあたる等級で、座席は一等座のシートより豪華になっています。写真はCRH5Gですが、通常の一等は2+2列なのに対しこちらは2+1列でした。なおCR400AF/BF-BSは一等座と同じく横4列の構成です。

サービスは無料の食事こそないものの、商務座ラウンジは使用可能で、商務座に近いサービスが受けられるようになっています。値段はやや高めですが、かなりコスパの良い等級かと思います。

特等座

CRH3CとCRH380A、CRH380Bの非統型にのみ存在するのが特等座です。あまり見かけませんが、CRH3Cが多く在籍する成都周辺など、地域によってはよく見られます。写真はCRH3Cですが、かつてこの区画は「観光区」と呼ばれており、運転席との仕切りガラスが透明で前面展望ができるようになっていました。現在ではすべて半透明のものに交換されており前面展望はできません。CR400系列だと唯一、寝台仕様のCR400AF-AEのみにあります。

基本的には一等座と大差ありませんが、横3列となっており、通路がやや広くなっています。一等座と似たような座席でこちらの方が運賃が高いので、基本的に人気のない等級となっています。

一等座

すべての高速鉄道車両に連結されている等級です。日本だとグリーン車に相当する等級で、座席の設計はほとんどの形式でE2系のグリーン車の座席をベースにした座席が使用されています。料金は日本のグリーン車よりも安く、なんなら日本の普通車指定席よりも安いくらいです。ただシートピッチは日本のグリーン車よりも狭い車両が多いです。ただしCRH2A(非統型)のみはE2系のグリーン車そのままなのでシートピッチは広いです。統型のCRH2Aは二等車と同じシートピッチとなっています。

主にG列車では乗客全員に無料の水とお菓子のサービスがあります。D列車でも一部の列車ではサービスがあるようです。また、上海~北京の列車などでは水ではなくお茶が無料で貰えることもあります。

二等座

日本の普通車と同等の車両です。写真はCR400AFですが、座席形状はE2系とほぼ同じに見えます。料金は日本の普通車の半額から1/3程度の料金となっています。値段が安いだけあり二等座は特にサービス等ありません。ただ大半の列車では車内販売があり、さらに座席から食べ物や飲み物をオーダーすることも可能です。

高速鉄道車両(夜行タイプ)

动卧

客車列車における「软卧」にあたる等級です。高速鉄道車両の列車には三段寝台の硬にあたる等級の車両が存在せず、すべての寝台車が软卧または高相当の寝台となっています。中間車は食堂車を除きこれで、先頭車は二等車(CR400AF-AEのみ一部特等座)となっています。基本的な構造は客車と同様ですが、最新型のCR400AF-AEは一部の車両でカーテンが導入されたりするなど、車両により微妙に差異があります。客車と決定的に異なる点はアメニティの用意や一等座と同様のお菓子の無料配布があります。ちなみにこういったアメニティは短区間乗車でも全員に配られますのでお得です。コンセントはCRH2Eだと4ベッドのコンパートメントに一か所しかありません。CR400AF-AEでは各ベッドに1つコンセントがあるようです。

客車列車の座席

高級软卧(高软)

2人部屋で、部屋にはベッドの他各個室それぞれにトイレが設置されています。さらにはソファもあります。値段が高く、软卧の2倍程度の料金となっています。連結される列車も限られており、主に北京から各主要都市へのZ列車が中心となっています。また、モンゴルなど一部の国際列車にも連結されています。客車列車以外にも高速鉄道車両の一部にも連結されています。こちらはも主に北京発着のD列車寝台の一部に限られています。2人部屋ですが個室ではなく、1人での利用時は相部屋となりますので注意が必要です。しかしそれでも人気が高く、列車によっては予約困難となっています。

これとは別に、一人包という等級が昆明~麗水の観光列車(以外にもある?)で導入されていますが、こちらは部屋単位の販売で1人利用も可能です。ただ基本的に中国鉄路の列車に「一人個室」はありません。

软卧・一等

ほぼすべての客車列車にある最上位のランクの寝台車が软卧です。日本で言うところの開放A寝台に相当します。上下の二段寝台で、1区画4寝台のコンパートメントとなっています。この各コンパートメントは仕切り扉が付いており、各コンパートメントごとに車内放送の音量、ライトのオンオフも切り替え可能です。充電設備は比較的新しい25T客車でも各個室1か所のコンセントしかありません。古い25G客車のほとんどはコンセントがありません。これ以外にも通路側にもコンセントが付いている車両もあります。Z列車からT、K列車、さらには国際列車にも幅広く連結されています。T列車、K列車は各列車1両のみの場合がほとんどですが、Z列車の一部では複数両連結されている列車も存在します。例えば北京~ハルビンのZ15列車ではすべての寝台が软卧以上となっています。

卧・二等

日本では昭和に絶滅している三段寝台です。中国ではほとんどの客車列車に連結されており、列車によっては10両くらい連結されている列車もあります。それだけ中国では利用者の多い等級ですし、「中国鉄路」を体感したいならオススメできます。料金は激安で、软卧の2/3程度の料金です。

安いので設備は软卧に比べて劣ります。写真は25Tを使用したZ列車なのでよい方で、大半の列車はこれより悪いです。まず、寝台が三段ということ。高さがかなり低いです。软卧もそうでしたが、上段に行くには10cm四方くらいの小さなステップのような何かを伝っていく必要がありますので、高いところが苦手だったり足に不安がある方は下段にしましょう。それから软卧との違いといえば通路側との仕切り扉がありません。もちろんカーテンもありませんので、通路を通る人から完全に丸見えです。また、コンセントも软卧に比べて少なく、软卧では各個室に1つありましたが、こちらは通路側に1両あたり2か所しかありませんでした。車両によっては全くない車両もあるようです。モバイルバッテリーは必須ですね。

昼間に走る列車のうちごく一部にしかないのが座です。かつては座よりさらに上の特等座というものもありましたが、現在ではすでに絶滅したようです。多くの列車に連結されている硬座は横5列ですが、座は横4列です。車両によってはボックスシートの車両もありますが、新しい車両は進行方向が固定されているリクライニングシート(集団お見合い式)の車両もあります。

硬座

中国鉄路で最も安いのが硬座で、とにかく何でもいいので安く移動したい人向けの座席です。ほとんどの客車列車に連結されており、低賃金で働く労働者にとって貴重な移動手段となっています。硬座という名前の通り座席は硬く、30分ほどでもう尻が痛くなってきます。基本的に安いこと以外はデメリットしかありませんので、特に夜行では覚悟を決めて乗る必要があります。

写真は今や数少なくなった非空調、つまり冷暖房がない25B客車です。窓が開きます。暖房は薪ストーブを用意するようです。さすがにこの25B客車はほぼ絶滅しましたが、25Gも空調以外はさほど大きくは変わりません。

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